宅地建物取引業免許 〜宅建業免許申請手続き代行〜
宅建業免許申請とは
宅建業(宅地建物取引業の略称)免許ってよく聞きますが、不動産を取扱う全てのものに対して必要なの?という疑問があります。
宅建業法で定義されているのは、下記図のような行為を業として行う場合に必要な許可申請を言います。すなわち、不特定多数の人を相手方として、宅地又は建物に関して反復又は継続して売買の媒介等を行う不動産業者などは必須の免許となります。
ですから、たった1回だけ自分の不動産を処分したとか、誰が見ても不動産の事業だと言えないような場合には、宅地建物取引業の免許は必要ないことになります。
区 分 | 自己物件 | 他人の物件の代理 | 他人の物件の媒介 |
---|---|---|---|
売買 | ○ | ○ | ○ |
交換 | ○ | ○ | ○ |
賃借 | × | ○ | ○ |
免許を受けるための3つの要件とは
実際に、宅建業免許申請をするにあたって要件とか厳しそう?誰しも不安になるかと思います。
しかし、人材や事務所の形態がしっかり整っているのであれば、決して難しいものではありません。
① 免許申請者
宅建業免許申請にあたり、申請者は個人でも法人でもなれます。
しかし、個人や法人の役員等が欠格事由に該当する場合は、復権するまでの5年間免許申請を受けられないなどがあります。また、掲げる商号や名称についても制限があり、更に法人の場合は商業登記簿謄本内の目的に「不動産の売買、賃貸及びその仲介」などの記載がなければなりません。
② 独立した事務所の確保
宅建業の免許取得において、事務所というものはとても重要な意味を持っています。
では、そもそも事務所とはいったい何でしょうか?
宅建業法第3条第1項に「事務所とは本店又は支店、その他政令で定めるものをいう」と規定しています。
本店や支店は、法人の場合は商業登記簿謄本上の“本店・支店”がそのまま当てはまります。その他政令で定めるものとは、本店や支店として登記されていなかったとしても、その実態は本店や支店と類似している場合には事務所として取り扱われます。
そして、その事務所は独立していなければならず、自宅の一部を事務所として使用したり、同一フロアに他の法人等と同居するなどは原則認められません。
しかし、例外的に認められているケースもあるため一度ご相談してください。(例:自宅が2LDKなど、自宅内に独立した部屋が数ヶ所ある場合は、そのうち1部屋を独立した事務所として認められるケースがあるようです)
③ 専任の宅地建物取引主任者が事務所に専任していること
①・②の要件がクリアできたら、宅地建物取引主任者(以下「取引主任者」)をその事務所に専任させなければなりません。
専任とは、常勤(当該事務所に常勤)及び専従(専ら宅建業の業務に従事すること)させるということです。
そのようなことから、専任の取引主任者は他の会社の代表者や会社員のように他の業務に従事している場合や通常通勤不可能(世間一般的に通勤が不可能な距離とお考えください)な場所に住んでいる場合は専任として認められません。
※尚、専任の取引主任者は一つの事務所において「業務に従事する者」5名に1名以上の割合で、置かなければならないことが義務付けられております。
免許取得後にすることとは
宅建業新規の免許を取得し、営業を開始するには、本店は1,000万円、支店ごとに500万円の営業保証金の供託をしなければなりません。
しかしながら、新設の法人などには供託は大きな負担になってしまいます。
そのようなことから、社団法人の保証協会が設立されおり、この保証協会に加入することにより供託金が免除されます。
ただし、代わりに弁済業務保証金分担金、入会金などを支払う必要があります。
◆主たる事務所・・・・・・・・・・60万円
◆従たる事務所(支店ごと)・・・・30万円
現在、東京都の宅建業保証協会は下の2つが指定されています。この2つのうち、どちらか一方に加入するのが一般的です。
(社)全国宅地建物取引業保証協会 東京本部 |
(社)不動産保証協会 東京本部 |
---|---|
千代田区富士見町2-2-4 東京不動産会館(03-3264-5831~2) |
千代田区平河町1-8-13 全日東京会館(03-3261-1010(代)) |
※尚、免許取得後のこの手続きは3ヶ月以内に完了しなければなりません。
また、上記2つの協会の加入手続きが約2ヶ月かかりますので、申込は早めに行ってください。
営業開始後にすることとは
宅建業の免許の有効期間は5年となっているため、有効期間が満了する日の90日前から30日前までの間に、更新の免許手続きをしなければなりません。
また、商号や代表者、専任の取引主任者などに変更があった場合には、その都度届け出なければなりません。